韓国文学と漫画
9月22日、日韓文学イベント「日本と韓国の女性作家はいま」が開催されました。
歌人で作家の東直子さんと、韓国の作家、金仁淑(キム・インスク)さん、
千雲寧(チョン・ウニョン)から興味深いお話が聴けました。
金仁淑さんは数え歳で20歳の時に文壇デビュー。
その時は有名になりたい、お金が欲しいという気持ちがあり、
作家として成功してそれは成就したけれど
それから30年たった今、作家とはお金などには関係ないたいへんな仕事だと
話されました。
千雲寧さんは、翻訳されたばかりの『生姜(センガン)』(新幹社)について
家族の反応はどうだったかとコーディネーターの田島安江さんにきかれて
「書き終えて自分と家族が見えてきた。主人公が潜伏する屋根裏がある空間が
自分にとって創作の始まりの空間だった」ときりだされて
子どもの頃自宅の屋根裏で起こったできごとをお話しになりました。
トークショーのあと、会場から日本の小説は読みましたかと質問されると
おふたかたともたくさん読んでいるということだったのですが
日本の漫画もかなり読んでいらっしゃるようです。
金仁淑さんは漫画は幸せな時に読むとおっしゃり
千雲寧さんは『自虐の詩』が特にお好きなようで
漫画の中でちゃぶ台をひっくり返すのが韓国と似ていると思ったそうです。
東さんも漫画に詳しかったので、意外なところでも
おさんかたの共通点がみつかりました(=^‐^=)