「秋のブラウス」
<2025年10月30日> ブラウスとシフォンのスカート満月を歌友と見上げし太宰府の秋 一枚でまとうが美しき服に適う日和の秋の日少なし ひとめぼれして購いしその後を何度も着ざる秋のブラウス キム・英子・ヨンジャ 「かりん」2024年2月号の連作「秋のブラウス」より、 冒頭の3首です。 このブラウスはひとめ見てとても気に入って その分 お値段もはりましたが、「好き」の気持ちが勝って即購入。 1首目に「太宰府の秋」とあるのは2017年のことです。 筑紫歌壇賞贈賞式&シンポジウムにでかけた折に。 この頃は、シンポジウム終了後に懇親会があったんです。 太宰府天満宮のなかのお茶屋さんで。 福岡県内の短歌を愛するかたがただけでなく 筑紫歌壇賞の選者である伊藤一彦さんや小島ゆかりさんとも お話しして。 わたしはお酒はいただけないけれど、お料理はおいしいし 楽しい夕べでした。 帰りにお茶屋さんを出たところで月を見上げたのでした。 その後は 年々秋が短くなったのとコロナ禍もあって このブラウスは袖を通す機会がほとんどありません。
この10月は…
<2025年10月29日> 「日本はこれから四季じゃなくて二季になるんじゃないか」。 よく耳にすることばを この10月は「なった」と体感。 ここ福岡県飯塚市では 10月だというのに16日まで連日30度の暑さでした。 つまり、13日前まで真夏でした。 今朝、8時前。 気温は6度です。 ヒーター出しました。…
会話体のうた
<2025年10月28日> 今月のいいづか短歌サロンは25日におこないました。 テーマは「会話体のうた」。 まず、俵万智さんの『サラダ記念日』のうたから。 『サラダ記念日』の代表作といえる(もっとも広く知られた)3首は いずれも会話体ですよね。 次に、俵万智さんと同世代の穂村弘さんの1首。 そして、その後の世代、現在の若手のうたをご紹介しました。 それから、俵万智さんより年長の歌人たちのうたを。 斎藤史の作品は2首を鑑賞しました。 疲労つもりて引出ししヘルペスなりといふ八十年生きれば そりやぁあなた 斎藤 史 いいづか短歌サロンには毎回花を活けてくださるお仲間がいます。 今月のお花は りんどうと黄の小菊とすすき。 花野を思わせました。 いつもありがたい✿
夏目たかし歌集『今日の回診』
<2025年10月21日> 「かりん」の夏目たかしさんが第1歌集を上梓されました。 (角川文化振興財団 2025年9月25日発行 2,700円+税) 解説は坂井修一さんが執筆しておられます。 夏目たかしさんは歌集出版に先立ち 本年度のかりん力作賞を受賞されました。 重ねておめでとう存じます✨✨ 真夜更けて「悪い知らせの告げ方」てふ講義を自習すパソコン画面に 検査室にトゥーランドットの曲流れ大腸の中覗かれてをり 今は秋いやもう冬か我が齢されど歌詠む小春日のあり 犬の名で呼ばれ動物病院の支払ひ口に並ぶ週末 坑夫らの暮らしは暗くなかりしとガイドは語る汗拭いつつ 老健に入りても叔母はデコポンを送りてくれぬ遠きふるさと 秋空を見上げ摘出心を待つとんぼも寄らぬ屋上に立ち 足元にフェルメールの絵を掛けて寝る移植心臓着きたる日には 外来の廊下に伏せる盲導犬主治医がドアを開ければ立ちぬ 病む人の失ひし脚が痛むとふ訴へに永く耳を貸さざり 「初めての入院です」と週刊誌閉ぢつつ答ふる百四歳あり 回診に言葉探せば病室の窓辺を照らす雪の降り初む
猫は70歳…!
<2025年10月18日> (これは10月12日に旧Twitterに投稿した内容ですが こちらにも載せておきますー) 朝鮮王朝時代の絵画に猫と雀を描いたものがあります。 これらの作品は、 猫は70歳、雀は喜びを表すところから古稀を祝う意味があるそうです。 猫は70歳って…⁉ と思って調べたところ、 中国語で「猫」と「耄」は音が同じだからだそうです。 (耄は70歳の老人を意味する) そして、「雀」は「鵲」(カササギ)と同音! 韓国で鵲は喜ばしいことを運んでくる瑞鳥(吉祥の鳥)とされます。 先ごろ発売された日韓国交正常化60周年記念切手シートにも カササギがデザインされていました(=^∸^=)
短歌コンクールの選考
<2025年10月17日> 第7回嘉麻のおくら短歌コンクール。 今年も小中学生のみなさんからたくさんの作品が寄せられました。 うれしいです! ありがとう! わたしは例年どおり小学生部門の選考を担当しました。 11月9日(日)に嘉麻市にておこなわれる表彰式では 受賞した小学生のみなさんに賞状を手渡し、講評をお話しします。 すてきなうたの作者に会えるのがいまから楽しみです♪
平田キミ歌集『フランネル草』
<2025年10月16日> 「かりん」の平田キミさんの第1歌集です。 (ながらみ書房 2025年9月20日発行 2,300円+税 ) タイトルは次の1首からとられているでしょうか。 〈うさぎのみみ〉と呼び慣れし花酔仙翁、フランネル草と知るは楽しき その装幀もとてもすてきです。 解説は池谷しげみさんが執筆されています。 平田キミさん、初の歌集ご上梓、おめでとう存じます✨ ハルジオンの花咲く道を帰りくる早い児遅い児ずっと遅い児 田に積もる初雪まぶし給食のサバの唐揚げこんがり揚がる 抱かれて入園式に出でし児が秋には歩きうさぎを見にゆく わが胸に転がる毬のように来て抱かれる猫に抱かれており 更地となれば狭き土地なり六人と牛一頭の家の間取りは 余震きてめくれる畳波打ちて茶の間を猫がぐるぐる回る 小止みなく一日ふる雪交代に軽めに運ぶ これからだから 雪運び掻きて下ろして食べて寝て新聞こない七日を重ねつ 校長を先頭にして雪の野をキャラバンのごと村に着きたり 売られゆくわが学資なる肉牛の大きな瞳、頬を忘れず
【イベント】「花子と白蓮をとりまく世界の人形展」
<2025年10月15日> 今日は人形の日だそうですね。 わたしの地元、福岡県飯塚市の旧伊藤伝右衛門邸では 秋の企画展が始まりました。 それがお人形に関するもので 「花子と白蓮をとりまく世界の人形展」と題されています。 伊藤伝右衛門の妻として飯塚で10年間を過ごした歌人・柳原白蓮と 『赤毛のアン』の翻訳者・村岡花子の友情は 朝ドラ「花子とアン」で有名になりました。 今回の企画展では白蓮さんが愛したお人形と 「赤毛のアン」を記念してカナダのプリンスエドワード島で作られたお人形たち、 加えて世界の珍しいお人形が展示されます。 (白蓮さんゆかりのお人形「みどり丸」は写真展示のみ) 白蓮さんの孫・宮崎黄石氏と 村岡花子の孫・村岡美枝氏、村岡恵理氏のトークショーも開催されます。 <期間> 開催中~11月30日(日)まで (期間中 無休) *上記のトークショーは予約が必要です(先着50名) <日 時> 2025年11月16日(日) 第1部 10:30~12:00頃 第2部 14:00~15:30頃 〈ゲスト〉 宮崎黄石氏
池本日出美歌集『りんりんと降る』
<2025年10月12日> 「かりん」の池本日出美さんが初めての歌集を出版されました。 (本阿弥書店 2025年9月10日発行 2,700円+税 ) 美しい印象的なタイトル。 歌集中に次の1首があります。 わが熱量空の深処(ふかど)にあるらしくりん、りん、と降るハナミズキの...
早朝ウォーキング始めました!
<2025年10月11日> 先月、「X(旧Twitter)始めました!」と書きましたが 早朝ウォーキングも始めました🌞 もともと近所を毎日歩くのは長いこと続けていたんです。 真夏の間は日が暮れてからにしていたのですが ここ数年、夜になっても気温が30度前後だったりして...
