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遠賀川と白蓮さん

  • momosaran
  • 2017年6月13日
  • 読了時間: 1分

遠賀川小暗き中に銀色の光りは長く夜は明け初めぬ

遠賀川は飯塚市内を流れる川です。

炭坑で栄えた時代には石炭を運ぶ船が通っていました。

飯塚の伊藤家を出奔後、白蓮さんは九州時代の十年を振り返って

川に身を投げようと思ったこともあったと述べています。

その川とは遠賀川であったのでしょうか。

飯塚市内の三か所に白蓮さんの歌碑が建てられています。

そのひとつ、飯塚商工会議所近くの遠賀川河川敷にあるのが

冒頭の歌が刻まれたものです。

あとの二か所は嘉穂劇場近くの穂波川(遠賀川の上流)河川敷、

そして旧伊藤伝右衛門邸近くの遠賀川河川敷と

いずれもこの川のほとりにあります。

白蓮さんが初めての歌集『踏繪』を出版したのは大正4年(1915年)。

当時の夫、伊藤伝右衛門の経済的支援により出されました。

その巻末に置かれているのは次のうたです。

わがわれに與へむとするは百年の後に生くべき物語ぶみ

今や『踏繪』刊行から百年が過ぎました。

     枯れ草の中に碑はあり白蓮のうた百年ののちの川見る

                              キム・英子・ヨンジャ


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