白蓮さんの雛まつりー「處女の頃」より
明日は新暦の桃の節句ですね。
大正時代に大鐙閣から出版された「新錦絵帖」というシリーズがあります。
その四の巻「處女の頃」の作者は「白蓮女史」と「成園女史」。
成園女史とは、大阪府出身の日本画家、島成園です。
「菖蒲風呂」や「クリスマス」といった題で
島成園が子どもや少女を描き、
その作品に白蓮さんが短歌や詩を書いています。
今でいうコラボレーションですね。
島成園の描く子どもや少女がなんとも愛らしい❤
そして、この書籍の発行は大正11年1月25日。
白蓮さんが飯塚の伊藤家から出奔した、
いわゆる「白蓮事件」から3か月後であることからも
貴重なものだと思います。
この「處女の頃」から、「雛まつり」三首をご紹介いたします。
紫宸殿にさくらたちはな咲き匂ふひいなのとのゝあかきともし灯
よる更けてひいなの殿にひそひそと人聲のすとおそろしかりぬ
學校のかへりの道もいそかるゝひいなの我を待てりとおもへは