才能とは
<2023年2月18日>
日本語学者の金田一秀穂さんがかつて大学の恩師に
「研究者に向いているでしょうか。才能あるでしょうか」
と聞いたところ、そのかたは
「才能というのはね、能力のことじゃないんだ。
どうしてもやめられない性格のことなんだよ」
と答えられたそうです。
知りたいことにどこまでも向かっていく探求心ということでしょうか。
研究の分野だけでなく創作の分野にもあてはまるものでしょうか。
才能ということばは魅力的で、キラキラしていて、
そして悩ましいものです。
うたを詠むひとの多くが一度や二度は
「自分は才能がないのではないか・・・」と
ひそかに悩んだことがあるのではないでしょうか。
たぶん、たぶんですけれど、
才能というのは他の人が感じるものであって
本人が感じたり判断したりできるものではないようにも思います。
私にとってうたを詠むのはごく自然なこと。
生きていればそれがうたにつながる。
「才能」は、それにとらわれると自らを苦しめることばのように思います。
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