「かりん」3月号-どんぐり銀行
今月の「かりん」は6日に届きました。
今回は評論が3本も載っています。
筆者は川口慈子さんと古田香さんと川島結佳子さん。
歌集評は、
このブログでもご紹介した高尾文子さんの『あめつちの哀歌』を
米川千嘉子さんが「歌集の赤に籠められたもの」という題で評しておられます。
そして、今月号でも馬場あき子先生の「後記」に力をいただきました。
先生の後記は
「今日は私の誕生日なので、私はいやいや九十三歳になった。」
と始まるのですが
わずかな字数の後記を最後まで読むと
なにか励まされたような気持ちになるのです。
私もがんばらなければ、と。
3か月前の後記もそうでしたが
力の抜けた文章なのに、力をもらえる。
馬場先生、ありがとう存じます。
さて、「かりん」の月詠は掲載月の二か月前の1日~10日必着で10首以内を送ります。
選者のかたがたの選をへて「かりん」誌に掲載されるのですが
今回私が送ったのは9首。
そのうち7首が載っていました。
幾首かご紹介しますね、
雑木林日ごと日ごとに通れるを頭によぎるどんぐり銀行
世界史に残る今年も冬近し町には暗めのツリーが灯る
はかなきに人はひかるる疫病(えやみ)の世を冬の花火はあの街この町
しないことしなくてよいこと考えるでかけなくても生きてる私
新しき手帳に書きこむ命日のひとつ増えたる大歳の夜
キム・英子・ヨンジャ 「かりん」2021年3月号
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