佐藤伴子歌集『ソースはロールシャッハ風』

＜2023年12月14日＞

「かりん」の佐藤伴子さんの第１歌集が出版されました。

（　青磁社　2023年8月19日発行　2,500円＋税　）

米川千嘉子さんが解説を書いておられます。

歌集のタイトルは次の１首からとられています。

ルッコラとローストビーフに白チーズ　ソースはロールシャッハ風なり

歌集には「白」がよく詠まれていますが

こちらの1首にもさりげなく白が登場しています。

装幀も品があってなんともいえずおしゃれです。

佐藤伴子さん、第１歌集ご上梓おめでとう存じます。

銀系の秋は聴こえるとほき線路・白き木犀・Ｔ－ｆａｉの湯

鉄の邦子といはれし妹話しつつピンクが好きとつゆしらざりき

外出にたずさふる歌集をどれにせん　紙の重さと歌の重さを

直線距離一キロ足らずに引つ越した息子をおもふ米量るとき

青と金の眼をもつ猫の観自在　網戸を開ける他所で飯くふ

妹と分担したき訪問を母はカウント別だと言ひぬ

怖い人と言はれ曾祖母＜木原カキ＞馬に乗りはるか嫁ぎ来たりし

女性社員昇進の魁（さきがけ）大木さんは普段も和服電算室に