形見のチマ・チョゴリ
きのう、シックな色合いのチマ・チョゴリが届きました。
10年ほど前に亡くなったかたのものです。
私には短歌を通じて知り合った、
ふた回りほど年上の女性がいました。
年代は違いますが、二人とも在日2世で
短歌を読むという共通点がありました。
住まいは遠く離れていましたので
主に電話と手紙でやりとりをしました。
一度は岡山市で待ち合わせて
美術館や備前焼のお店をめぐる旅をごいっしょしたこともあります。
私を娘のようだと言ってくださったので、
私は短歌のオモニとお呼びしていました。
私が第2歌集『百年の祭祀(チェサ)』を出版した折には
歌友のみなさんに配るからと10冊購入してくださって
その上、歌集にサインをする時に使ってねと
立派な筆ペンをプレゼントしてくださいました。
そんな大切なかたがご病気で急逝なさってから
10年以上がたちます。
今月(3月19日)がご命日です。
冒頭のチマ・チョゴリは
そのかたのご家族が送ってくださったのです。
そのかたが着ていらしたものですから
いわば形見です。
上質でシックなチマ・チョゴリは
今の私にはまだ不似合いなように思いますが
これを着こなせる女性になるのを目標にしたいものです。
私のほうが背が高かったので
チマは少し私には短いのですけれど
その着丈もそのかたを偲ぶよすがに思えて
なつかしく感じるのです。
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