第42回かりん賞・第24回かりん力作賞
<2022年9月11日>
「かりん」9月号は今年のかりん賞とかりん力作賞の発表号です。
第42回かりん賞は
小田切拓さんの「あと一行言葉に出来ず」30首、
第24回かりん力作賞は
平山繫美さんの「白夜に生きる」30首です。
おめでとう存じます。
受賞作より幾首かご紹介いたします。
誰にでも悲しい気持ちがあることを忘れて歩く春の散歩道
「暖かくなりましたね」で微調整していく職場の人間関係
あと一行言葉に出来ず 別々の方角の同じ海を見る二人
小田切拓 「あと一行言葉に出来ず」
防護服に飛沫浴びつつ一時間咳の合間に粥を運べり
雨音を呑みこみ過ぎた紫陽花を抱えたように胸が冷たい
人よりも看護師として期待されもうずっとずっつと白夜に生きる
平山繫美 「白夜に生きる」