茶礼(タレ)と茶礼(チャレ)
- momosaran
- 2 時間前
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<2025年8月15日>
今日は祭祀(チェサ)のため実家へ行きました。
韓国では旧暦8月15日は秋夕(チュソク)という名節(ミョンヂョル)です。
名節とは伝統的な祝祭日のことで、秋夕以外にもあります。
ご先祖さまにお供え物をして、収穫を感謝する意味合いもあります。
お墓参りをしたり、家族が集まる日で、
日本のお盆にあたるかと思います。
旧暦でおこなうので毎年日にちが少し違うのですが
在日韓国人の家庭では
旧暦でおこなうおうちと新暦でおこなうおうちがあります。
うちではかなり前から新暦でおこなっています。
ところで、祭祀は在日韓国人の間では
法事と呼ばれていることが多いように思います。
わがやでも子どものころからずっと法事と言っていました。
でも韓国では両親やご先祖の命日におこなうのは祭祀だけど、
お正月や秋夕などの名節におこなう祭祀は茶礼というのだと
おとなになってから知りました。
茶礼といえば、わたしがずっと関心を寄せてきた韓国の茶礼、
つまり緑茶を用いた儀礼、儀式は「タレ」と発音します。
一方、名節の祭祀を意味する茶礼は「チャレ」です。
韓国語における漢字語の発音は基本的に1字1音です。
なので「茶」に「タ」と「チャ」の2つの発音があるのはめずらしい。
わたしは韓国、、そして東アジアの茶文化史を調べていますが
これがなぜなのかははっきりわかっていないようです。
ただ、中国では唐代までは「茶」の発音は「タ」であり
宋代に「チャ」と変化したとする記述があります。
(出典:『韓国文化シンボル事典』 平凡社)
このことと関係があるのか。
(ただし、時代と地域によっては別の発音もあったはずです)
または、朝鮮王朝時代になって
一般的に茶(緑茶)があまり用いられなくなったことと関わるのか。
「タ」と「チャ」に関心をもっています。
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