中秋の憶良
- momosaran
- 2016年9月16日
- 読了時間: 2分
昨日は十五夜(旧暦の8月15日)でしたね。
残念ながら夕方から小雨が降りだし、
中秋の名月は見ることができまませんでした。
韓国ではこの旧暦8月15日を秋夕(チュソク)と呼び、
家族が揃ってご先祖の祭祀(チェサ)を執り行う日です。
日本のお盆にあたります。
在日コリアンの家庭でもこの日に祭祀を行いますが
現在では新暦、つまり日本のお盆と同じ8月15日に行う家庭もあります。
さて、この日の夕べ、私は福岡市天神の赤煉瓦文化館に足を運びました。
月に一度、短歌結社「かりん」福岡支部の歌会を開いている場所です。
でも今回は、その1階にある福岡市文学館主催の文学講座「赤煉瓦夜話」
をうかがいに行ったのです。
講師は福岡女学院大学の東茂美教授。
「子どもの声をうたう詩歌 ~山上憶良と菅原道真と~ 」と題して、
幼くして亡くなった子どもへの悲しみをあらわす詩歌のお話をなさいました。
山上憶良といえば、八世紀に筑前国守として赴任し、
嘉麻郡(かまのこおり)、現在の嘉麻市(飯塚市のお隣)に
ゆかりの深い万葉歌人ですね。
ゆうべ 憶良の歌で取り上げられたのは
「男子の名を古日といふに恋ふる歌三首」(長歌一首 短歌二首)です。
この歌は知ってはいましたが
東茂美教授の解説をうかがいながら読むと
かわいい子を亡くした悲しみが胸に迫り
今も昔も変わらぬ親子の情を感じました。
在日の心を知るという憶良吹かれし風にわれも吹かるる
キム・英子・ヨンジャ
(『短歌往来』2015年5月号)
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