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『寂しさが歌の源だから』

  • momosaran
  • 2016年12月23日
  • 読了時間: 2分

馬場あき子先生は短歌結社「歌林の会」(かりん)を主宰する歌人であり、私の師です。

『穂村弘が聞く馬場あき子の波乱万丈 寂しさが歌の源だから』(角川書店)は

インタビュー形式により馬場先生が幼い頃から歌・能との出会い、

第一歌集刊行、「かりん」創刊、そして現在までを語っていらっしゃいます。

帯文に初の自伝とあるこのインタビューは月刊誌「短歌」で2013年10月より1年間

「馬場あき子自伝ー表現との格闘」と題して連載されたものをもとに

加筆修正の上、本年出版されたものです。

「短歌」連載中も毎回目は通していたのですが、一冊にまとまったということで購入。

馬場先生のサイン入りで届きました。

たいへん興味深い内容なのですが、連載時に読んだという安心もあり、

届いてからしばらくしてゆっくり読み終えました。

その翌日。

「詩と短歌の会」の集まりに出かけるときに郵便受けを確認したら

そこには馬場先生の新刊二冊が届いていました。

一冊は最新歌集の『渾沌の鬱』(第二十六歌集です!)。

もう一冊は『馬場あき子の「百人一首」』。

月刊「NHK短歌」の連載が一冊になったものです。

確かに私が注文したものなのですが

1928年生まれで現在も歌壇の第一線で活躍なさっている馬場先生のパワーに

改めて感嘆するとともに、自分自身を顧みて (><)

帰宅後、さっそく『渾沌の鬱』を読み始めました。

  ・その人間の質の高さが芸を決定する。(P62)

  ・才能があり過ぎる人は消えやすいこともありますよね。(P75)

  ・私は『風姿花伝』は世界に冠たる芸術論であり文学論だと思ってる。(P199)

  ・今という時代は哲学のない時代のような気がするの。(P199)

  ・人間が消えてしまった文学はもう文学ではないと思う。(P215)

  ・人間くらいおもしろいものは、ないじゃないの。(P232)

                     馬場あき子『寂しさが歌の源だから』より


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