別府のあかがね御殿、「白蓮の間」から
- momosaran
- 2017年5月12日
- 読了時間: 2分
大分県の別府にあかがね(銅)御殿と呼ばれた伊藤藤伝右衛門家の別荘 が
建てられたのは1916(大正5)年のことです。
現在は建物は残っていませんが、このほど別府市がその図面を復元しました。
こちらには白蓮さんも年に数回滞在したといいます。
二階には「白蓮の間」と呼ばれる六畳と四畳半の座敷があり、
なげしに竹が用いられるなど茶室のような数寄屋風となっていて、
白蓮さんのために特別の配慮でつくられたということです。
こちらのお庭はツツジと松が植えられていたのだそうです。
飯塚の本邸も庭園はツツジの頃が一番きれいですし
二階の白蓮さんのお部屋は庭園が一番よくみえるように建てられたとか。
その点は本邸と別府の共通点なのだろうと思いましたが
別府のお庭は借景に別府湾と高崎山などが取り入れられています。
白蓮さんが二階の居室から眺めると、ツツジのお庭の先には
高崎山と別府湾が見渡せたのです。
本邸の庭園も素晴らしいものですが、別府のお庭のこの眺望は
白蓮さんの心をひとときでもなぐさめたのではないでしょうか。
こちらには温泉浴室棟もあり、お庭に面していたそうです。
1920(大正9)年、東京帝大生だった宮崎龍介が編集者として初めて
白蓮さんのもとを訪れます。
その出会いの舞台がこの別府の別邸であったことは
みなさんよくご存じのことでしょう。
遠来の客の疲れを癒すため、
また1月の来訪でしたから体を温めるためにも、
白蓮さんはまず温泉をすすめたかもしれない、
などと「想像の翼」を広げています。
復元された図面や想像絵図は別府市のホ-ムページから
ご覧になることができます。
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