ケアレター・・・手紙の力
ケアレターというサイトがあることを知りました。
これは、医療や介護などケアに携わっているかたがたが
その思いを手紙に綴ってネット上で共有する取り組みです。
新型コロナウイルス感染拡大の中で
たいへん重要で、かつリモートワークはできない仕事についている人々が
葛藤や仕事への誇りなどを手紙に書き
その思いをお互いに分かち合う交流の場として立ち上げられたサイトです。
事務局に手紙を送ると
手紙の写真と内容がアップロードされます。
インターネットを使いながら
SNS全盛の時代に
どうして手紙なのか?
それは、「落ち着いて自分に向き合うことができると考えたから」
とサイトを立ち上げたかたは語っておられます。
10/2付のブログに書いたとおり、
9月(第31回・紙上)のいいづか短歌サロンのテーマは「手紙のうた」でした。
このテーマを選んだ理由を
私は
「オンラインでの集まりが盛んな中で
自筆の手紙や、またはメールは
これまでとはまた違う新しい大切な意味を持つようになるのではないかと考えて」
と書きました。
その後にこのケアレターのことを知って
こういうことなのではないかと思いました。
また、現在は親しいかたが亡くなっても
感染防止のためにごく限られた人数での家族葬が行われることが多いとか。
そうすると、
今まではお通夜の席などで語られていた故人の思い出話を
遺族も親しかった人々も共有することができなくて
参列できなかった人々は
お別れができなかったゆえの心の整理がつきにくくなるし
ご遺族にとっては
家族の知らない一面を周りのかたがたから聞ける機会がもてなくなります。
そこで、
葬儀を済ませたあとに追悼文集を出されるケースが増えているそうです。
故人とおつきあいのあったかたがたに
思い出や故人への思いを書いてもらってまとめるのです。
こちらはかたちは違いますが
追悼文を故人やご遺族への手紙ととらえれば
これもまたコロナ禍だからこその
手紙の大切な意味ととらえることもできるのではないでしょうか。