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ハート模様♡銀象嵌の太刀

  • momosaran
  • 4月19日
  • 読了時間: 2分

<2025年4月19日>


今月、飯塚市歴史資料館に足を運びました。


市内の山王山古墳が15年の発掘調査を終えて


同館で関連の展示がおこなわれているのに合わせて


発掘調査を担当されたかたが


くわしい報告をなさる講座がおこなわれたのです。


山王山古墳は6世紀末から7世紀初めにつくられたと考えられています。


アクセサリー類や馬具・埴輪・武器などの出土品のなかで


もっとも注目されるのは


「円頭太刀柄頭象嵌」です。


太刀の柄頭の全面に心葉文や花文、渦文が


銀で施されているんんです。


山王山古墳は遠賀川流域では数少ない装飾古墳であることや


このようなりっぱな太刀が出てきたことから


当時の有力者の墳墓だったと思われます。


心葉文、つまりハートのようなデザインは大陸由来のものです。


ただ、柄頭そのものが韓半島でつくられたのか


それとも日本製なのかは


これからの調査を待たなければならないとのこと。




実は、この柄頭が出土したとき、


新聞でそれを知ったわたしにすぐにうたが生まれました。


その2首は第2歌集『百年の祭祀(チェサ)』に収録しています。


そのうちの1首をご紹介しますね。








文様はハートのかたち銀(しろがね)の柄頭(つかがしら)出でぬわが住む筑豊


             キム・英子・ヨンジャ

             (『百年の祭祀(チェサ)』 2012年)








アクセサリー類は耳輪や勾玉とともに


金、銀でつくられた空玉(うつろだま)が出土しています。


空玉とは分離した二つの半球形を組みあわせてつくったもの、


つまり中空になっています。


こちらは大陸・韓半島からもたらされたものです。


なぜ中が空洞になっているのか。


おそらくいくつかの理由があるでしょうが、


その一つには軽いので身につけやすいということもあるのでしょうね。


当時の高い技術がうかがえます。







実はわたし、高校時代は郷土部でした。


郷土の古墳をはじめとした遺跡の調査・研究をする部活です。


ただ、古墳に興味があったわけではなく


入学してすぐクラブ活動見学に行ったら


とっても楽しそうな雰囲気だったので入ったんです。


その時に飯塚市内の古墳めぐりもしたんですが


強い関心をもつようになったのはおとなになってからです。





現在、飯塚市歴史資料館では


「端午の節句 2025」展も開かれています。


伊藤伝右衛門ゆかりの五月人形をはじめ


りっぱな甲冑がいくつも展示されていますよ。


5月12日(月)まで。


期間中は無休です。







 
 
 

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