池田理代子さんの24時間営業
「ベルサイユのばら」の作者、池田理代子さんのお話をうかがったことがあります。
2012年に福岡県立美術館で開催された「ベルサイユのばら」展の記念イベントとして
初日に行われた講演会に足を運んだのです。
フランスの王妃、マリー・アントワネットや架空の男装の麗人、オスカルを描いた
この漫画は、のちにテレビアニメや実写版の映画も作られました。
宝塚歌劇団の舞台ともなり、大ヒットして現在まで異なる俳優で上演されているので
こちらがオリジナルだと思っているかたもあるようですが
作品が初めて世に出たのは少女漫画雑誌「週刊マーガレット」での連載です。
同時期に連載されていたのは「エースをねらえ!」。
毎週発売日を楽しみにしていたものです。…(遠い目)
リアルタイムで「ベルサイユのばら」に夢中な子どもだった私は
池田さんの講演でのこの作品についてのお話も興味深かったのですが
さらに印象に残ったのは次のことばです。
「漫画家は24時間営業。眠っている時も漫画のことを考えている。
昼間、ひとからはぼーっとしているように見える時も
本人は漫画のことを考えているのです。」
今朝の4時前、ふと目が覚めて、それから眠れませんでした。
私にはめずらしいことです。
しばらくはおふとんの中にいたものの、あきらめて5時過ぎに起きたのですが
床の中で、目覚める前に短歌の夢を見ていたことに気づきました。
そして、眠ろうとして目を閉じている時にも、頭の中をめぐっているのは
短歌のお仕事のことなのです。
ある歌壇の大御所は、「明日は歌会の詠草を提出する」と念じて夜床につくと
夢の中で一首つくっていて、翌日はそれを清書して出すのだそうです。
すごい。