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現代歌人集会


「かりん」、「コスモス」のような短歌結社のほかに

結社の枠を越えた歌人の集まりがあります。

それはたとえば福岡県歌人会といったある地域の集まりであったり

現代歌人協会のように全国の歌人が会員となっている組織もあります。

現代歌人集会(大辻隆弘理事長)は主に西日本の歌人で構成される団体です。

西日本と言っても幅は広いようで、会報の新入会員紹介欄には

岐阜県や石川県在住のかたもいらっしゃいます。

年に二回の大会では基調講演やシンポジウムなどが開催されます。

また、現代歌人集会賞を選考・授賞しています。

私が入会したのは2012年です。

その年に出版した二冊目の歌集『百年の祭祀(チェサ)』が

現代歌人集会賞の候補(5冊)に入ったのがきっかけです。

同賞の授賞式が行われる秋季大会に出席のため12月の京都に出向きました。

授賞作は近藤かすみさんの『雲が畑まで』に決まり

私の歌集は受賞にはいたりませんでしたが

候補に挙げていただいたのはありがたいことでした。

初めての参加とあって緊張したものの

懇親会では気さくに声をかけてくださるかたも多く

この時にお知り合いになった歌人も少なくありません。

また、この大会では奈良大学教授の上野誠さんの講演がおこなわれました。

この年の7月に『百年の祭祀』を上梓した折、

面識はありませんでしたが、上野さんにもお送り申しげていました。

そうしたら感想が書かれたおはがきをくださって、

その後何度かお手紙のやりとりをしました。

この大会への出席を決めた後に上野さんが講演なさると知って

その偶然に喜んだものです。

大会では初めてお目にかかってご挨拶することができました。

上野先生とそのご著書の数々との出会いは

私にとって大きなものとなりました。


 
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