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『短歌でめぐる九州・沖縄』(桜川冴子著)


「かりんZONTAAG会(福岡)」支部長である桜川冴子さんが

『短歌でめぐる九州・沖縄』を出版されました。

( 書肆侃々房 2017年10月20日発行 税別1,500円 )

「はじめに」にはこうあります。

――――ここから引用――――

 この本は南から北へ、順に九州・沖縄各県でうまれた現代歌人の短歌を

写真とともに紹介したものである。どこかでページをめくっていただいたあなたに、

リュックと靴を、そして南国の歌の中の風景をお届けしたいと思う。

 短歌にはいくつかの注をつけた。また、各県の短歌とともにその文学風土について

の文章を収めている。この土地ではどんな作品がうまれたのであろうか。

九州出身の白秋や牧水、あるいは仕事で九州に赴任した茂吉の歌う近代の歌と、

現代歌人の歌の風景は異なるものであろうか。

(中略)

果てしなく広がる空と海、美しい自然、独特の県民性、生きる基軸を

正してくれるような厳しい歴史や土地との出会いがあなたを待っている。

そんな、南国の文学散歩に短歌を通じてつきあっていただければ幸いである。

――――引用ここまで――――

まず、生まれた時から九州に住む者として

こうした一冊が誕生したことに喜びをおぼえます。

短歌と写真が合わせられた美しさも嬉しいものです。

ハードカバーではなく、気軽にバッグに入れて

それこそ旅の友としたいような軽やかなつくりでもあります。

掲載されている現代短歌は63名の歌人の百八首。

(桜川さんの文章の中には、これとは別に近代短歌・現代短歌が引用されています)

そして、この素敵な一冊に私のうたも掲載されていることを光栄に思います。

桜川さんの文章には飯塚と、飯塚ゆかりの柳原白蓮も登場します。

北原白秋の二番目の妻だった江口章子は、

白秋のもとを出たあと 一時期白蓮さんを頼って銅御殿に逗留するのですが

そのあたりのことや、章子の生い立ちと逗留後のことなども

関心を持って拝読しました。

巻末には掲載された現代短歌の作者の「歌人略歴」が載っています。

①生没年 ②出身 ③現在の居住地 ④代表歌集3冊という内容ですが

ここではお名前のみをご紹介いたします。

この一冊を書店でみかけたら

その歌人が九州・沖縄でどのようなうたを詠んだのか、

どうか手にとってご覧になってみてくださいませ。

  竹山 広

  安永蕗子

  谷川健一

  岡野弘彦

前登志夫

  春日真木子

  久津 晃

  岡井 隆

  馬場あき子

  山埜井喜美枝

  石田比呂志

  宮原望子

  志垣澄幸

  清田由井子

  青木昭子

  千々和久幸

  浜田康敬

  佐佐木幸綱

  川涯利雄

  田村広志

  高野公彦

  伊勢方信

  恒成美代子

  伊藤一彦

  外塚 喬

  大島史洋

  五所美子

  日高堯子

  沖ななも

  河野裕子

  永井和宏

  小池 光

  小紋 潤

  馬場昭徳

  阿木津英

  名嘉真恵美子

  永井陽子

  渡 英子

  松平盟子

  栗木京子

  小島ゆかり

  坂井修一

  上村典子

  水原紫苑

  川野里子

  岩井謙一

  米川千嘉子

  加藤治郎

  松村由利子

  桜川冴子

  俵 万智

  浜名理香

  東 直子

  森山良太

  大井 学

  吉川宏志

  大口玲子

  梅内美華子

  松村正直

  島田幸典

  永田 淳

  笹井宏之

  キム・英子・ヨンジャ

                   (順不同・敬称略)


 
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