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「尹東柱の詩の心にふれる」


本日、韓国の国民的詩人・尹東柱(ユン・ドンジュ)の生誕100年を記念した催しがおこなわれました。

題して「尹東柱生誕100年・尹東柱の詩の心にふれる」。

(主催:尹東柱生誕100周年記念事業実行委員会・九州大学尹東柱研究会・駐福岡大韓民国総領事館)

尹東柱は1917年、旧満州の北間島で生まれました。ソウルの延禧専門学校(現・延世大学校)を卒業後、

東京の立教大学に留学します。その後同志社大学に移り、在学中の1943年7月14日、独立運動の嫌疑

(治安維持法違反)によりいとことともに逮捕され、創作ノートや原稿が没収されました。

京都で懲役2年の判決を受けたのち、1945年2月、福岡刑務所で27歳の生涯を閉じました。

本日の会場となった九州大学西新プラザからほど近い百道に福岡刑務所はありました。

尹東柱が世を去って3年後の1948年、

友人に贈った手書き詩集をもとに詩集『空と風と星と詩』が刊行され、

以来、韓国で最も愛される詩人と言われています。

本日の第1部は多胡吉郎さん(作家)による講演でした。

(演題「空と風と星と詩~生命(いのち)の詩人・尹東柱」)

多胡さんは尹東柱が残した自筆原稿と蔵書などをもとに研究を続けてこられ、

尹東柱を暗闇の向こうに光を見た人、生命(いのち)を愛した人だとして、

韓国のみにとどまらない、世界に冠たる詩人であると話されました。

第2部は映画「空と風と星の詩人~尹東柱の生涯~」(原題:トンジュ)が上映されました。

このモノクロの映画は5億ウォンという低予算で製作されたにもかかわらず、

2016年春に韓国で封切りされてから117万人の観客を動員したそうです。

また、『空と風と星と詩』の初版詩集が復刻され、ベストセラーになったのだとか。

日本では今年2017年に東京、京都、熊本などで上映され、

福岡では本日が初上映となりました。

福岡の映画館では上映されなかったのを残念に思ったかたが多かったのでしょう。

本日の会場の席はほぼすべて埋まり、関心の高さと熱量を感じました。


 
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