筑豊炭田遺跡が国の史跡へ
明治時代には全国の出炭量の約半分を占めた筑豊炭田。
このたび、その遺跡が国の史跡に指定されることなりました。
「筑豊炭田遺跡群」として指定されるのは、次の三か所です。
✤田川市 三井田川鉱業所伊田坑跡
✤直方市 旧筑豊石炭鉱業組合直方会議所
救護練習所模擬坑道
✤飯塚市 目尾炭坑跡
目尾炭坑は1880年に筑豊炭田で初めて蒸気機関のポンプを導入し、
坑内の水の排出量を飛躍的に伸ばしたそうです。
炭坑に生きた歌人、山本詞は
1945年の太平洋戦争終結後に旧制鞍手中学校を卒業し、
古河目尾坑に就職して、亡くなるまでを働きました。
最初は坑夫であった父の後山(あとやま)として。
後には発破技師として。
泉下の山本詞はこのニュースをどのように受けとめるでしょうか。
新聞には、かつて三井田川鉱業所伊田坑で働いていた男性の
「炭鉱マンとしてよろこばしいことです」という感想が載っています。