「水城」第270号
コスモス短歌会福岡支部より「水城」第270号が発行されました。
(2018年7月10日付)
会員のかたがたの作品と前号の作品評のほか、
連載エッセイ(大野英子さんによる「筑紫路の万葉を歩く)や
評論二編(大野英子さんによる矢野京子歌集『あけがたの夢』論 および
藤野早苗さんによる川野里子歌集『硝子の島』論)など
全24ページに充実の内容です。
同号より、印象に残った作品を記しますね。
玄関にいちねん下げて褪せにける魔除け猿面しづかにおろす
末広芳子
「お中日にぼたもち作るよ買はんでね」もの干す吾に塀越しの声
濱田敬子
花冷えの夜をもの書けば頬撫でる白き手ありてもう寝よと言ふ
藤野早苗
もの腰のやはく朗らな口ぶりにこころゆるしぬ税務署員に
増田順子
青空と夕闇溶け合う中空に弥勒菩薩の眉に似た月
増田柳子