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お香は雨の日に


お香、使っていらっしゃいますか?


私は17~18年前ぐらいから楽しむようになりました。


スティックタイプ(お線香)やコーン型より


印香をよく使います。


印香とは、香料を粉にして練り合わせ、梅花などの型に押して抜き、乾燥させたものです。


印香はお線香などのように直接火をつけるのではなく


炭団(たどん)であたためて香りをたたせるものなので煙が出ません。


京都の老舗香舗の印香と姫香炉に出会って


香りもさることながら


そのかたちや色の愛らしさに一目ぼれしました。


その印香は四季それぞれの香りがセットになっていて


季節ごとに香りと色がちがいます。


形は紅葉や梅や小槌など。


それはそれは雅な気持ちにさせてくれます。


その折、同じ香舗のお線香も購入したのですが


使う楽しさ、目で愛でる楽しさにひかれてか、もっぱら印香を愛用してきました。


4年前(2017年)の5月にイイヅカコスモスコモン(飯塚市)の和室(茶室)で


いいづか短歌サロンを開催するようになってからは


おもてなしのひとつとしてお香も取り入れました。


線香と印香の両方を使っていて


お線香を使う時の香立ても季節に合わせて変えます。


(現在はコロナ禍のため紙上開催に切り替えています)



ところで、最近京都の調香師のかたがこう語っておられました。


「京都では、お香は雨の日の夕方に焚けと言われます」。


なぜならば、お香は焚いているうちに香りが変化するものであり、


その残り香を楽しむもの。


そのためには湿気が多いほうが向いているそうです。


それから、香を焚いたら換気してくださいとも言われました。


平安時代の屋敷は自然に換気できる構造でした。


現代の住まいは気密性が高いので


換気をしたほうがちょうどいいのだとか。


知らんかったー。


お香を焚く時は部屋を閉め切っていました・・・。


ともあれ、湿気が多い日のほうがお香を焚くのに向いているそうですから


この梅雨どきはぴったりですね。


この1年余り、コロナ禍でずっとおうちにいるのに


以前のようにお香を焚くことがなかった。


それだけ気持ちの余裕がなかったのでしょうね。


これからは雨音を聴きながら


印香のさわやかな「夏の香」を楽しむことにいたしましょう。







 

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