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第35回〈紙上〉いいづか短歌サロン
- momosaran
- 2021年2月27日
- 読了時間: 2分
今回のいいづか短歌サロンは2月28日付の発行ですが
22日に投函したので
本日(27日)までにはご参加のみなさまのお手元に届いたことと思います。
今回の秀歌鑑賞は季節やトピックに合わせたテーマではなく
桑原正紀歌集『花西行(はなさいぎょう)』(2016年)を取り上げました。
コロナ禍以前の短歌サロンでは
松村由利子さんの歌集『光のアラベスク』を取り上げたことがありますが
昨春、コロナ禍により紙上開催に切り替えてからは
1冊の歌集を取り上げるのは初めてです。
ですので、作者のプロフィールも短くですが記しました。
『花西行』は
かつて福岡市中央区薬院の「リードカフェ」で開かれていた
「詩と短歌の会」で出会った歌集です。
今回 短歌サロンで鑑賞したなかから1首ご紹介しますね。
とむらひは儀式にあらず温石(おんじゃく)のごと亡き人を胸に抱くこと
温石という比喩が味わい深いですね。
今はもう使わない温石への郷愁と
亡きかたへのなつかしさが呼応して
温かく胸に沁みます。
コロナ禍により、近しいかたのご葬儀さえ
参列することが難しくなりました。
そんな時代ですから
「とむらひは儀式にあらず」と詠むこのうたがよけい心に響きます。
ご参加のみなさまの詠草(テーマは自由)は
万歩計のうたから
鹿児島県・西之表市長選を詠んだもの、
そして挽歌まで
幅広いテーマが揃いました。
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