第37回いいづか短歌サロン
コロナ禍のため紙上開催に切り替えているいいづか短歌サロンは
当月の末日に発行しています。
今日は第37回の発行日です。
といっても、早めの22日に投函を済ませたので、
ご参加のみなさまのお手元には遅くとも昨日までには到着したことと思います。
今回のテーマは「文房具のうた」(事務用品・事務機器を含む)。
(みなさまの詠草のテーマは自由です)
花鳥風月ということばがありますが
現代短歌にもよく詠われるものがあって
たとえば、
ぶらんこ (別名の鞦韆、ふらここ)、
自転車、
きりん、
窓 など。
それらに比べると
文房具は身近なものでありながら
それほど多くは詠まれていない気がします。
または、私の印象に残っている文房具のうたが多くないと言うべきか。
現在はノートに鉛筆よりもパソコンやスマートフォンに打ち込むことが多いから
それらのうたが多くなっているのかもしれません。
みなさまの詠草は、文房具と事務用品をテーマにしたものが半数ありました。
戦後の消しゴムのこと。
デスクペン。
そして、輪ゴム。
(輪ゴムは事務用品ととらえてもいいよね、ということで)
中でも、デスクペンは私にとってもなつかしいものでした。
以前、仕事でいつも使っていたんです。
デスクペンとは、ペン先は万年筆と似ていて
インクカートリッジを装着して使います。
細い文字を書くにはボ-ルペンよりも向いているそうです。
(現在はボールペンの性能が良くなって、細書きに適したものがあるとのこと)
デスクペンと万年筆の大きな違いは
デスクペンのほうが安価であることと
携帯に向いていないこと。
デスクペンの軸は長くて、
その名のとおり机の上で使うことを想定されたものです。
今回の紙上短歌サロンの郵送にはテーマの文房具にちなんだ切手を選びました。
まず、十二単姿のキティちゃんの切手。手に短冊を持っています。
うたを詠んでいるのかな?
背景は今の季節にぴったりの藤の花です。
そしてもう一つはミッフイーで有名なディック・ブルーナが描いた子どもたち。
両手で大きなペンを持っています。
このペンがまさしくデスクペンのかたちなのです♪
では、今回解説した「文房具のうた」の中から一首ご紹介します。
筆硯煙草を子等は棺に入る名のりがたかり我を愛できと
与謝野晶子
夫・与謝野鉄幹の葬儀を詠んだ作品。
「夫が一番愛したのはこの私なのだ」という晶子の思いが
強く打ち出されています。
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