「水城」第267号
- momosaran
- 2017年10月13日
- 読了時間: 1分
「水城」はコスモス短歌会福岡支部より発行されています。
(第267号は本年7月発行)
まず、表紙の題字に目が留まりました。
この題字は前号からとのこと。
水城の枕詞である「水茎」を思わせる筆はこびが素敵です。
藤野早苗さんが「馬場あき子という渾沌」というタイトルで
馬場あき子先生の歌集『渾沌の鬱』の評論を書いていらっしゃるのを
関心を持って拝読いたしました。
支部会員のみなさまの短歌作品のほかに、
前号作品評や「コスモス」1月号~4月号作品評、随想などが掲載されています。
短歌作品から幾首かご紹介申し上げます。
死語ならむ成金の名持つまんぢゆうは重たかりしよ幼きわれに
大西 晶子
日曜のさくら日和をひたごもりキーボードまで及ぶゆふかげ
大野 英子
月曜に雨降り桜散りたれば日々の暮らしがまた巡り来る
栗山 貴臣
真夜中も速足で動く看護師のゴム底音が隣で止まる
中村 仁彦
祀られて幾代を経しや新羅仏庭の叢祠に朱の色褪せて
平川 和子
銅太き猫は眠りの神ならむ膝に撫づればとろとろ眠し
藤野 早苗
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