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福岡のうたー『短歌でめぐる九州・沖縄』

  • momosaran
  • 2018年3月20日
  • 読了時間: 1分

『短歌でめぐる九州・沖縄』(桜川冴子著 書肆侃々房 2017年10月)の中で旅をしてきました。

沖縄県から始まり、最後にたどり着くのが福岡県です。

      漁港近くの通り

 玄海の春の潮(うしほ)のはぐくみしいろくづを売る声はさすらふ

 岡井 隆

北九州 八幡

芯あかき鉄はしずかにひえおらん陸の小指のふれあう街に

東 直子

一首目。

「いろくづ」とは魚のこと。

この一語がこのうたを印象づけ、重層的な意味をもたせていると感じます。

このあたりは古代史でも重要な場所です。

二首目。

こちらも北部九州の近代史にとって重要な八幡の製鉄所を詠んでいます。

地形をたとえている下の句に、かすかなエロスも感じます。

日本の近代化を支えた重工業との対比。


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