ターシャ・テューダーの夢
今日はターシャ・テューダーが10年前に亡くなった日です。
ご存じのように、彼女はアメリカで最も愛される絵本作家と呼ばれ、
庭作りの名手としても世界的に有名でした。
バーモント州の広大な敷地に、何十年もかけて理想の庭をつくりあげました。
彼女の書いた絵本も持っていますが
私がもっとも心ひかれるのは、
彼女が理想の生活を実現するために
バーモント州に土地を買って移り住んだのが57歳の時だということ。
彼女はそこに、19世紀の農家を再現した家を建て
(家具職人である息子のセスが一人で建てたそうです。
工法も19世紀当時のものを用いたとか。)
当時の生活、つまり、今のように便利ではなくて
生活に必要なものや暮らしの楽しみを自分自身の手で作る生活を始めました。
服装も、当時のものを身にまといました。
57歳で、一から始めるというと
ちょっと遅い感じを受けるかもしれませんが
彼女が世を去ったのは92歳の時。
35年間を、自分の大好きなものとともに生きたのです。
彼女の本から、その言葉をいくつかご紹介いたします。
(『ターシャ・テューダーの言葉 思うとおりに歩めばいいのよ』(メディアファクトリー)より)
✤本当はバーモント州に住みたいと、昔から思っていました。
思ったことは必ず実行しようとするわたしのこと、
とうとう夢を実現させました。
三十年かかりましたけどね。
(47頁)
✤もし、わたしに人生哲学のようなものがあるとすれば、
ソローの言葉がいちばんよく代弁しています。
「夢に向かって自信をもって進み、
思い描いた人生を生きようと努力するなら、
思わぬ成功を手にするだろう」
まったくそのとおりです。
この言葉は、わたしの人生そのものです。
(172頁)
つい先頃、知り合いのご家族の訃報が入りました。
まだお若かったようです。
今朝は、大阪で震度6弱という大きな地震があり、亡くなったかたもいらっしるそうです。
ターシャ・テューダーの命日にあたって、
そうしたかたがたのご冥福もともに祈り、
自分自身のこれからの生きかたも改めて考えたいと思います。