「水城」第271号
コスモス短歌会福岡支部の「水城」。
11月10日付で最新号が発行されました。
こちらの号から有川知津子さんの連載「白秋ノート」が始まっています。
第1回は北原白秋の『桐の花』所収の一首について
二度改稿されていることを詳しく書かれていて
興味深く拝読しました。
これからも楽しみです。
次に、会員のかたがたの作品よりご紹介いたします。
中庭の上がり框に魚籠に入るいとより置かれここはふるさと
有川知津子
十一時過ぎに帰宅す野球部の子の練習着を妻洗ひをり
池田 毅
四日目の空はとびきり明るくて叔母はたしかにほほえみていし
入江朝子
太宰府のお守りを持つ仲良しは中国で無事に合格果たす
栗山貴臣
「わっしょい」の声近づけばいちだんと高く鳴きをり街路樹の蟬
栗山由利
亡き夫の手文庫にありきつちりと時なし大根(だいこ)の種つつまれて
末広芳子
腰掛けていきまへんかと裏庭の柚子の根方のサルノコシカケ
藤野早苗