「水城」第276号
- momosaran
- 2020年7月16日
- 読了時間: 1分
「水城」はコスモス(コスモス短歌会)福岡支部の会報です。
このほど、第276号が発行されました(2020年7月10日付)
こちらの支部会報は年3回刊行されています。
それだけでもすごいなと思うのですが
今号は新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言下で
編集作業をなさったとのことで
非常時にも関わらず通常どおり発行されたことに頭の下がる思いです。
これも支部のみなさまのチームワークの良さのなせる業かもしれません。
では、最新号より、印象に残ったうたを幾首かご紹介いたします。
zoomミーティングのあとのさびしさ無音といふ音が突然わたしを襲ふ
大野英子
「爺ちゃん、こげん」と手を揉み思ひきり竹とんぼ空へ放る岳ちゃん
猿渡紀美子
百歳にまだまだ間あり山姥の夢はむらさき桐のはな咲(ひら)く
末広芳子
人気(ひとけ)無く長い電車が過ぎてゆく警報器鳴る駅の踏み切り
中村仁彦
亡き夫の時計を常に持つ友を思ひてをりぬ病む夫の傍
長澤八重子
山椒の新芽を擦りてぬた作る今でなければならぬ香ありて
増田栁子
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