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「かりんZONTAG」—カンガンスルレ

<2022年5月4日>


かりんZONTAG会(かりん福岡支部)では


これまで4回、合同作品集「かりんZONTAG」を出してきました。


私が「かりん」に入会したのとほぼ同時に初めて参加したのが


2009年に発行された第2号です。


5年に1回のペースでしたが


コロナ禍の影響もあり、


前号から3年で第5号が発行となりました(2022年4月25日付)。


会員それぞれが各37首を寄せています。


以前は月に1度、福岡市・天神の赤煉瓦文化館で歌会をしていました。


東京駅を設計したことで知られる辰野金吾による歴史的な洋館。


アール・ヌーボー様式の内装で


2階の大・丒・小の各部屋は会議室として貸し出され


私たちだけでなく他の結社の歌会も開かれていました。


1階は福岡市文学館の別館となっていました。


コロナ禍となってからはかりんZONTAG会は


しばらくの休止期間を経て


現在は2か月に1回、リモートでの歌会をおこなっています。


直接お会いできなくても歌会ができるようになって


ほんとうに嬉しかったことを覚えています。


ただ、インターネットの環境が会員によって違うので


以前のように会員みなが揃うことはなくなりました。


そうしたこともあり、


今回の「かりんZONTAG」5号の紙上で


全員そろったような感慨をもちました。


では、私の「カンガンスルレ」37首より、


冒頭の5首をご紹介しますね。





チマの裾ひらめかせつつ女らは踊る月夜のカンガンスルレ




上着紐風にたゆたい女らの願いを乗せるカンガンスルレ


                        上着紐(オッコルム)      



廻れ廻れ満月のもとこの胸の恨(ハン)を飛ばさんカンガンスルレ




疾く舞いてゆっくり舞いて円なる軌跡人生(ひとよ)のカンガンスルレ




一年(ひととせ)のはじめの満月九十の母は故国を出て七十年



 キム・英子・ヨンジャ


 




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