横山越子歌集『笛吹ぶどう園』
- momosaran
- 2024年5月2日
- 読了時間: 1分
<2024年5月2日>
「かりん」の横山越子さんの第1歌集が出版されました。
( 2024年3月31日発行 本阿弥書店 2,600円+税 )
米川千嘉子さんによる解説のタイトルが
「ぶどう園に吹くやわらかな風」とあるように
その風を感じられるようなさわやかな読後感です。
横山越子さん、第1歌集のご上梓おめでとう存じます🍇
このスープ何のダシかと息子問う夫には一度も問われざること
「ロシアには何でもあります」ガイドの言えば自由もあるかと聞く人いたり
春光は若葉を抜けてわれに射す雪解け水の走る奥入瀬
無農薬葡萄に虫も鳥も来てバッタもあそぶ〈笛吹ぶどう園〉
甲府盆地の青き葡萄の香のついた夫の作業着なつ空に干す
十五本の鋏の音が鳴り渡るワイン用ブドウ収穫の日
わが父の戦地を訪いし軍記者の加藤楸邨の天の川の句
暗証番号言えなくたって大丈夫きれい、うれしいの心があれば
やわらかな乙女の心のような襞きずつけず春のキャベツをはがす
「家に居る母になりたい」先生に問われて言った中三の春
海原に群れて泳いだ青魚の夢ごと食みてわが身濃くなる
墓参り終えてまたねと帰るとき軽やかになる背中のあたり
角を曲がって緑道へ行く晴れた日の今日はミモザの咲くところまで
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