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足立尚彦歌集『ご機嫌な日だ』

  • momosaran
  • 2024年3月25日
  • 読了時間: 2分

<2024年3月25日>


「かりん」に入って数年後に


「かりん」誌の歌集評を1年間執筆したことがあります。


足立尚彦さん(宮崎市在住)とはお目にかかったことはないのですが


その折に担当した歌集のうちの1冊が


足立さんの『でろんでろ』(2013年)でした。


それからしばらくして


「短歌研究」2014年4月号に作品10首とミニエッセイを寄稿しました。


エッセイのテーマは「最近、心に残った歌」。


そこに足立さんの『でろんでろ』から次の1首について書きました。







なむあみだなみだみたいだなむあみだなみだみたいにぬれている月






このほど、足立さんが7番目の歌集を上梓されました。


タイトルは『ご機嫌な日だ』。


(ミューズコーポレーション 2024年3月29日付 800円+税)


2020年から2023年までの作品が収められています。


ご出版おめでとう存じます。







死刑のない国が死刑のない国に攻め込んでいる死者増やしつつ







エコノミストが偉そうに戦争語るときひとのいのちは通貨のようだ







      「ファイト!」は中島みゆきの楽曲

みゆきさんのファイト!流れる病室に妻の意識の混濁ありき







キッチンのスポンジ使う黄色いの、どの色のも亡き妻の買い置き







老後には突入しているけれどまが老後のことを案じおるなり







病床に君は笑まいていたりけり余命聞かされし我に真向かい







亡き妻のフルート磨くはつ夏のひかりの中で会わないけれど







梅雨明けてしまいし町に帽子買うさあ深深とひとりでいよう







人生を引退したる気分にて運転経歴証明書とる







警察犬、介助犬などいるけれど無職の猫しか見たことがない








 
 
 

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