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野見山暁治の絵は抽象か

<2024年11月9日>


画家の野見山暁治さんは現在の飯塚市出身。


文化勲章受章後に市内でおこなわれた講演会には


私もうかがいました。


昨年、102歳で永眠。


その一周忌にあたる本年、


アトリエ兼自宅のあった東京・練馬の練馬区立美術館では


現在、「追悼・野見山暁治展」がおこなわれています。


そして、故郷・飯塚市でも。


飯塚市歴史資料館で「洋画家 野見山暁治と飯塚展」が


11月24日(日)まで開催中です。


野見山暁治の作品のなかでも


炭坑や遠賀川を描いた絵画を集めたこの展覧会については


改めて書きたいと思いますが


まずは、その鑑賞の前にお聴きした記念講演のことを。


去る11月2日(土)、13時半より同資料館にて


福岡県立美術館の学芸員・岡部るいさんによる


「野見山暁治と炭坑風景」と題したお話がありました。


岡部さんは最晩年の野見山画伯と交流があって


作品について直接に多くのお話を聞かれたようです。


講演では


画伯の父親の所有していた飯塚の炭坑や


パリ留学時にベルギーで見た炭坑、


それらがモチーフとなった初期の作品について


興味深いお話をうかがえました。


さらに、野見山暁治の絵画は抽象画かという点について。


講演の最初に岡部さんから


「僕は抽象画を描いているんじゃない。


見たものを描いているんだ」


という画伯のことばが紹介されました。


講演後の質問の時間にも後期の作品について


抽象か具象かといった話題が出たところ、


(抽象絵画を専門に研究してきた)岡部さんはきっぱりと、


抽象画ではない、とおっしゃったのが印象に残りました。







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