今右衛門×柿右衛門
- momosaran
- 2016年10月11日
- 読了時間: 2分
10月5日より10日まで福岡三越の三越ギャラリーで開催された
「有田焼創業400年記念 十三代今右衛門×十四代柿右衛門展」。
有田焼について、展覧会の年表の冒頭には次のように書かれていました。
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1598(慶長 三)慶長の役以降、多くの朝鮮人陶工が九州北部に渡来する。
1607(慶長十二)鍋島勝茂が佐賀藩初代藩主となる、
1609(慶長十四)平戸にオランダ商館設立される。
1616(元和 二)朝鮮人陶工李参平(金ケ江三兵衛)が有田に移り住み、
泉山で磁器原料の陶石を発見する。
1637(寛永十四)佐賀藩が有田・伊万里の窯場を十三ヵ所に統合、
日本人陶工八二六人を廃業させる。
(以下略)
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1647年頃までに初代酒井田柿右衛門が赤絵付けを完成させたのだそうです。
やきものについて深い知識はありませんが
十三代今泉今右衛門さんと十四代酒井田柿右衛門さんの作品には
圧倒されました。
すでに故人となられたおふたかたが一生をかけて磨いた
感性と技術によって花開いた作品の数々。
会場にはところどころにおふたかたの言葉も掲示されていました。
十三代今泉今右衛門さんのお言葉は
♦最初の線の勢いを大切にします。なぞってまとめてしまうと弱くなるから。
(西日本新聞より)
♦伝統の美は頭に染み込んでおり、斬新なデザインも、底流には
自然とこれが映し出されるようです。 (同上)
♦(珠樹文について)
東洋にも西洋にも、どこの世界にもない私の世界だけの草花なんです。
(同上)
(※珠樹文は十三代が創出した吉祥文の一種。東南アジアで
吉祥の鳥が止まる樹という)
♦ (更紗文などについて)
新しい対象を発見しても自分のものにしなければ
ただ写し取ったに過ぎない。
消化して違った美の世界を作らなきゃならんのです。 (同上)
♦この世界は、自分の深いところにある美意識を汲み上げる作業です。
思うと、吹墨や薄墨も若いころから抱いていた自分なりの美感が
自然に湧き出たのではないかな。 (同上)
短歌にも通じるところがあるような気がします。
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