「たべるのがおそい」と素敵な本屋さん
- momosaran
- 2016年10月13日
- 読了時間: 3分
10月7日の夜、福岡市中央区天神の書店「Rethink Books」で
「たべるのがおそい」l2号の発行記念イベントとして
翻訳家・小説家の西崎憲さんと作家の藤野可織さんのトークショーが
行われました。
「たべるのがおそい」は今年の春に福岡市の書肆侃々房が創刊した文学ムック。
この創刊は全国的に注目されました。
その理由は
🐓
純文学誌が苦戦している時代に地方の出版社が全国展開する文学誌を創刊した。
🐓
年2回発行のムックという新しい形式。
🐓
小説、英語や韓国語からの翻訳小説、短歌を中心とすること。
🐓
小説の豪華な執筆陣。寡作で知られた作家も作品を寄せている。
ひとことで言うなら、文学や出版に関わったり関心を持つ人々にに驚きを与えたと
いうことでしょう。
さらに、同誌に掲載された今村夏子さんの短編「あひる」が芥川賞候補作と
なったのです。
創刊号から芥川賞候補作が出た!
新聞記事でこれを知ったとき、私の口から思わず
「おおーっ!」という驚きが漏れました。
注目度がさらに高まったことは申すまでもありません。
残念ながら受賞は逃がしましたが、
福岡の出版社だということと、代表のかたを存じ上げていることから
私にとっても嬉しいできごとでした。
西崎憲さんは小説家・翻訳家であると同時に別名義で歌集を上梓した歌人であり、
そして「たべるのがおそい」の編集長をなさっています。
「Rethink Books」は天神に新しくできた書店です。こじんまりした店内に
洋服のセレクトショップと同じように選ばれた本だけが並んでいて
店内ではビールやソフトドリンクも注文できます。
今回トークショーを聴くために初めてうかがって本はゆっくり見ていませんが
たまたま韓国フェアと銘打った書棚があって
昨年11月にクオンから出版された
『飲食のくにではピビムパプが民主主義だ ーおいしい詩を添えて』
が置いてあったのが嬉しかったです。
これは韓国の詩人達が韓国料理をテーマに書いた詩に(日韓併記)
その料理の写真とレシピ、コラムが載っているアンソロジーで
私の短歌連作2編、「祭祀床チェササン)ー在日の百年」と「イバジー花の道」も
収録されているのです(=^‐^=)
置いてある本の背表紙を眺めているだけでワクワクするような場所。
書店ではなく、嬉しさをこめて本屋さんと呼びたいお店は
期間限定の営業で、あと1年くらいとのこと。
「かりん」福岡支部の歌会を行っている赤煉瓦文学館にも近いので
ぜひまた行きたいと思っています。
知り合いの編集者のかたからの情報では短歌関係も充実しているそうです♪
最新記事
すべて表示今月の「かりん」は8日に届きました。 (8日といえば、私が寝込んでしまった日ですね・・・) 今月号では私は前月号作品鑑賞(1A欄)を執筆しました。 それから、例年「かりん」の12月号には年間展望が掲載されます。 今回は、「山花集」の年間展望(執筆:畑彩子さん)で...
今月(第33回)のいいづか短歌サロン(紙上開催)は10日付で発行しました。 先月、8か月ぶりに会場で開催した折に見学に来られたかたがいらしたのですが そのかたが今回、初めてご参加になりました。 嬉しいことです♪ ご参加人数も紙上開催の回ではこれまでで最も多くなりました。...
購読している新聞(朝日です)には土曜日に別刷りの「be」が付きます。 その大きな写真付きの1面は「フロントランナー」。 さまざまな分野で活躍しているかたへのインタビュー記事です。 1面の記事は3面にも続きます。 今週の「フロントランナー」は歌人の穂村弘さんでした。...
Commentaires