「かりん」12月号―入眠儀式
今日、「かりん」12月号が届きました。
今号は「前月号鑑賞(1A欄)」を担当しています。
それは確かに私の文章なのに
原稿を送信して約1か月後に「かりん」誌上で再会すると
自分でない人が書いたもののように感じます。
「前月号鑑賞」欄のリレー執筆を始めて二年目ですが
そのたびにこういう感覚になります。
さて、私の短歌は七首掲載されています。
ふんわりと右に左に首向ける稚(やや)なりし子の入眠儀式
身二つとなりしを惜しみただ吾子をみつめて過ごしき誕生の夜
雨降りの日にはややこはよく眠る雫の鼓動に守られながら
勾玉のかたちに眠るおさな子よあなたが生まれ出できたる意味
息子の罪テレビカメラに頭(ず)を下げる母を観ている母なるわれは
これまでの楽しいことを思いつつ目覚ましかける入眠儀式
飛びながら眠るオオグンカンドリの眠りの中にあるわが一生(ひとよ)
キム・英子・ヨンジャ