歌集『人魚』を読む会 - 詩と短歌の会
今月の「詩と短歌の会」は、染野太朗さんの第二歌集『人魚』を読む会でした。
著者もご出席!
遠方からの参加者もいらして、人数もいつもより多くなりました。
まず自己紹介のあと、一人ずつ歌集について気になったうた、好きなうたを
あげながら発言していきました。
私は歌集全体の不穏な空気と、日常の些事を詠んだうたについて話しました。
それから、次の二首にもふれました。
千円で売れた食卓 冬の午後を二脚の椅子とともに出て行く
教壇に黒板消しを拾い上げおまえも死ねと言ってしまいぬ
『人魚』にはあとがきはありません。
帯文は小説家の中村文則さんが執筆なさっています。
「この作者は、明らかに凄みを増している。このような表現者がいることを、
同い年の作家として心強く思う。」と結ばれています。