千鳥屋本家のおひなさまー曲水の宴
2月から開催されている「いいづか雛(ひいな)のまつり」。
大広間に十五畳分の座敷びなが平安時代の物語をなす旧伊藤伝右衛門邸を
あとにして、千鳥屋本家を訪ねました。
千鳥饅頭でおなじみの千鳥屋本店の奥の日本家屋。
二階に上がると正面で迎えてくれるのは少し変わった段飾り。
「博多びな」と紹介されているそれは、博多人形の内裏雛や三人官女などが
やわらかい雰囲気を醸し出しています。
そして、こちらの会場にも座敷びなが✿
博多びなのおとなりに二畳分ほどの細長いしつらえがあります。
それは、平安時代に行われた貴族の雅な遊び、曲水の宴のようすを
表したものです。
ちょうどその日は大宰府天満宮で曲水の宴が再現される日でした。
ご存じのように曲水の宴は庭の中の水の流れのほとりに参宴者が座り
水を流れてくる盃が自分の前を通り過ぎる前にうたを詠むものです。
天満宮には行けませんでしたが、はからずもこちらで古の宴に思いを
はせることができました。
豪華絢爛ということでいえば旧伊藤邸の座敷びなでしょうが
こちらの座敷びなも、曲水の宴の細かいところまで再現されていて
見ごたえがありました。
ちなみに韓国でもその昔に曲水宴(コクスヨン)―こちらは漢詩でしょうねーを
行っていた庭園の遺跡が発掘されています(=^∸^=)