ピンキーのパンツ
ピンキーとキラーズの「恋の季節」が大ヒットしたのは1968年。
ショートヘアのピンキー(今陽子)がふっくらしたかわいらしい笑顔に
山高帽、ブラウスとベスト、パンタロン姿で歌っている当時の映像を観ながら
今日は朝食をとりました。
今だからその舞台衣装のボトムスをパンタロンと呼ぶけれど
私の記憶では、パンタロンが流行ったのは1970年頃のような気がします。
もしかしたら、九州に住む私の周りで女性たちがはき始めたのがその頃で
東京あたりでは1968年(昭和43)年にはすでに流行っていたのかもしれませんが。
では、パンタロン流行前は女性用のそうしたボトムスをなんと呼んでいたか。
ズボン、ですね。
またはスラックス。
ジーパンが男女問わず若者に大流行したのはパンタロンの後でした。
現在はズボンやスラックス、ジーパンという言い方はあまりしませんが
そうしたものをパンツと言うことに今もって慣れません。
パンツって、どうしても下着を連想してしまいます。
加えて、ベストをジレと呼ぶのと同類の恥ずかしさがあります。
お洋服のお店では、何とか脳内変換してズボンをパンツと発音していますが。
場面は今朝に戻り、泣きながら「恋の季節」を歌うピンキー(何かの受賞シーン
みたいでした)を見ながら何げなくその衣装をみつめると ――――
ワイドパンツやん!
ピンキーがはいてるの、今流行りのハイウエストのワイドパンツとほぼ同じやん!
という発見をしたのでした。
考えてみたら、今年の6月を迎えると私は、昭和の時代と平成時代を同じ長さだけ
生きたことになります。
それなのに、平成の時代には今もってしっくりなじめていない。
私にとってはジレはベストだし、タートルネックはトックリだし、
レギンスはスパッツなのです。
あ、でも現在90代の女性におききしたのですが、
そのかたがお若い頃にもスパッツが流行ったことがあって
当時はスパッツではなくレギンスと呼んでいたそうです(!)
時代はめぐる。
母われを昭和のひとと呼ぶ吾子よ昭和六十三年生まれ
キム・英子・ヨンジャ