『サラン』-井筒啓之さんの装画
私の初めての歌集『サラン』(2005年 文學の森)の表紙カバーを
描いてくださったのは井筒啓之さんです。
(装画 井筒啓之 ・ 装幀 井筒事務所 となっています)
井筒さんの作品を知ったのは、朝日新聞で連載された柳美里さんの小説
『8月の果て』の挿絵を担当なさったのを拝見したのがきっかけです。
その挿絵に強く惹かれ、連載開始からしばらくは切り抜きをしていたほどです。
ですから、井筒さんに描いていただけることになった時は
ほんとうに嬉しかったです。
(井筒さんが著名なかたであり、『鉄道員 ぽっぽや』(浅田次郎)など
本の装画(・装幀)も数多く手がけていらっしゃる人気イラストレーターであると
知るのはその時のことです。
1998年には講談社出版文化賞のさしえ賞を受賞なさっているそうです。)
本になる前に出版社から送られてきた装画のサンプルを拝見したときは
もっと嬉しくなりました。
『サラン』を出版後、読んでくださったかたとお話しする機会があると
「表紙(カバー)の絵がいいでしょうー?」と
まずそのことを話題にしたものです。
井筒さんのブログ「イラストレーターが仕事の合間に」でも
『サラン』の装画・装幀のことを写真つきでご紹介なさっています。
(2007年5月18日付)
「自分のイラストレーションを抽象画にしてしまって
装幀で見せようと試みています。表紙と見返しの黒と赤が気に入っています。」
と書いていらっしゃいます。