星のうた-銀河を産んだように
サンダルの青踏みしめて立つわたし銀河を産んだように涼しい
大滝和子
今月の「嘉麻のおくら短歌同好会」短歌講座のテーマは星のうたでした。
冒頭は講座でご紹介した七首のうちの一首です。
このうたでまず惹きつけられるのは、なんといっても「銀河を産んだように」ですね。
思いもしない壮大な比喩に出会ってびっくりしていると
次にその比喩が「涼しい」にかかっていて、再び虚を衝かれます。
「サンダル」や「青」からも涼しさが伝わってきます。
スケールの大きさと「産む」からは、次のうたを連想します。
産むならば世界を産めよものの芽の沸き立つ森のさみどりの中
阿木津 英
そして、次のうたも冒頭の一首とともに鑑賞したい気がします。
爪先ですずしく立てり母となるまへの乙女のほそきししむら
高野公彦