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歌の中の🐈ねこ①

  • momosaran
  • 2017年8月4日
  • 読了時間: 1分

現在は猫ブームと言われていますが、

ずっと以前から文士には猫好きが多いと言われてきました。

それは作品にもなっていて、内田百閒の「ノラや」などは特に有名ですね。

歌人にも愛猫家が多いようで、猫のうたがたくさんあります。

おとといからご紹介している歌集『ざうのあたま』には

「幸せの塊」と「高き矜持」という、飼い猫を詠った連作が二作あります。

根気よく教へてつひに愛猫は我に向かひてオハヨーと啼く

                                   櫛田如堂

「根気よく教へて」に作者の実直な人柄が感じられます。

猫がほんとうにオハヨーというなき声を出すかどうかは

猫を可愛がっているかたが読めば共感するのかもしれないし、

特に猫好きでなければ、「いやいやいや、…」と思うかもしれませんが

どちらにしても思わず微笑みを誘われます。

けれども、歌集でこのうたを

お母様と奥様とへの挽歌を置いた第三章に続く第四章に読むとき

おのずから限りないさびしさが溢れてくるのです。


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