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✨慶祝✨「朝鮮通信使」世界の記憶に登録

  • momosaran
  • 2017年11月1日
  • 読了時間: 3分

嬉しいニュースです✨

かねてより韓国と日本でたくさんのかたが熱意を注いでいたことが

実現しました。

江戸時代の外交使節「朝鮮通信使」資料のユネスコ「世界の記憶」への登録です。

関係者のかたがたに心よりお慶びを申し上げるとともに

資料が韓日のこれからの平和と友好のためにいっそう役立つことを願っています。

顧みれば、私が通信使のことを初めて知ったのは1980年代前半。

作家・金達寿さんの『対馬まで』という著書に

朝鮮通信使のことを研究している友人が登場したことからでした。

当時はまだ朝鮮通信使は広く一般には知られていませんでしたが

1990年に韓国の蘆泰愚大統領が来日した際、宮中晩餐会におけるスピーチで

朝鮮通信使との関わりの深い対馬で活躍した儒学者、雨森芳洲のことば

「誠信の交わり」にふれたことから

地元対馬において雨森芳洲と朝鮮通信使が注目されるきっかけとなりました。

そのスピーチの草稿に雨森芳洲のことを盛り込んだのが

外交官であった徐賢燮先生です。

徐賢燮先生は駐福岡韓国総領事もつとめられましたから

福岡ではご存じのかたも多いことでしょう。

その後、2001年に福岡県立美術館で開催された朝鮮通信使展では

通信使にまつわるさまざまなことが紹介されました。

200年の間に12回来日したとされる通信使は

時期によって異なる目的があったこと。

鎖国の時代、日本の人々にとっては

外国の文化に触れられる稀有な機会であり、

日本の文人は通信使の宿を訪ねて随行してきた学者たちと交流をしたこと。

文人に限らず、江戸に向かう通信使行列は沿道で見物する人々に

強烈な印象を残し、

日本各地に通信使の服装などを取り入れたお祭りや郷土玩具が残っていること。

私にとっても印象深い展覧会です。

対馬では毎年「朝鮮通信使行列」が続けられてきました。

残念ながら拝見したことはないのですが

その対馬に長年通って通信使のことにもくわしい

西日本新聞(当時)の嶋村初吉さん(「朝鮮通信使と共に福岡の会」代表)と

ご縁をいただいて著書を拝読したり、

民団(在日韓国人の団体)が開催した徐賢燮先生の講演を拝聴したり

2年前には、登録への機運を高めようと宗像市で行われた

通信使に関するセミナーに参加するなどして関心を寄せてきました。

そうした中で、釜山文化財団と共同で登録を申請した

「朝鮮通信使縁地連絡協議会」のかたがたの熱心な活動を知ったので

今回の登録はほんとうに喜ばしいです。

朝鮮通信使の歴史もさることながら

同じくらい意義を感じるのは、

民間において釜山(韓国)と通信使ゆかりの各地(日本)の人々、

そして在日韓国人が協力して成し遂げたということです。

最後に、対馬藩で朝鮮(当時)との外交に携わった雨森芳洲が残したことばを

ご紹介いたします。

 「隣国とつきあう上では、その国の人の心や文化を知ることが

  もっとも大切です。

  利に走らず、欺くことなく、真実で交流せねばなりません。」

                                『交隣提醒』より


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