靴のうたーそんなにも
ゆうべは「嘉麻のおくら短歌同好会」の短歌講座でした。
今年最後の講座にメンバー全員が出席なさったのは嬉しいことです。
今月のテーマは「靴のうた」。
靴やそれに関連する道、足跡などは
しばしば境涯や人生と重ねられますね。
2018年最後の講座なので
この1年を振り返るという意味もこめてこのテーマを選びました。
メンバーのかたがたが提出される詠草は
必ずしもテーマに沿ったものでなくてよいとしているのですが
今回は全員が「靴」「シューズ」を詠みこんでいらっしゃいました。
そして、たまたまですが、
詠草の半分はご自分の息子さんの靴を詠んだもの。
息子さんといっても、それぞれの年齢は
すでに立派な大人のかたから、少年、赤ちゃんとさまざまで、
百キロ走に活躍するマラソンシューズ、
回想の中で遊ぶ幼子の靴、
それから、
まだ履かれていない赤ちゃんのファーストシューズと、
それぞれわが子への思いが伝わってくるうたでした。
では、講座の前半に鑑賞した秀歌の中から三首ご紹介いたします。
きゆるきゆるとバッシュ鳴りつつ少年ら膝やはらかくバスワークする
小島ゆかり
そんなにも尖った靴で父になる弟のこと今もわからず
辻 聡之
靴紐を結ぶべく身を屈めれば全ての場所がスタートライン
山田 航