英彦山と花郎(ファラン)
飯塚市歴史資料館の館長講座。
第14回のタイトルは
「古代・中世の英彦山と信仰ー経塚と板碑から見るー」
でした。
田川の英彦山といえば信仰と修行の場として有名ですが
私は一度訪れたことがあるきりです。
でも、今回受講して、関心を持ちました。
1982(昭和52)年に英彦山で発見された金剛如来立像は
韓半島・統一新羅時代(7世紀後半~9世紀)の仏像です。
英彦山信仰の原型は新羅の古い信仰ではないかという説があるそうで、
そこから花郎の話題も出ました。
新羅の花郎(ファラン)は、
貴族階級から選ばれた美少年、美青年たちの集団(花郎徒)のリーダー。
花郎たちは仏教の弥勒信仰をもち、
日頃は身体の鍛錬と風流の道に励んで修行を続けますが
ひとたび戦が起きれば国のために戦います。
その花郎たちは茶もたしなんでいました。
以前、釜山女子大学の特別茶会に参加した際、
花郎茶礼(ファランタレ)の試演を拝見したことがあります。
これは花郎たちが行っていたであろう茶礼を再現したものです。
韓国の茶文化はもともと仏教寺院と宮廷が大きく関わっていました。
英彦山と新羅仏教のつながりについては
かつて韓国の研究者を招いて日本でシンポジウムも開かれたようです。
新羅と花郎を通じて韓国茶礼とつながったことで
英彦山にも関心が生まれましたー(=^∸^=)