林檎忌
きのう、「かりん」の高尾文子さんの次のうたをノートに書き写しました。
白桜忌 桜桃忌 林檎忌 うつくしい忌日ののちに来る原爆忌
白桜忌は与謝野晶子の忌日。
「晶子忌」とも言い、晩年の晶子が白いソメイヨシノの花を好んだことや
最後の歌集『白櫻集』にちなんで名づけられました。
桜桃忌は太宰治の忌日ですね。
太宰治は1948年6月13日に山崎富栄とともに玉川上水に入水します。
遺体のあがった6月19日が忌日となっていますが
この日は太宰治の誕生日でもあります。
晩年の小説「桜桃」から名づけられています。
この二つの忌日については知っていたのですが
林檎忌については知らなかったのです。
調べてみました。
美空ひばりさんの忌日なのですね。
代表曲の一つ「リンゴ追分」にちなんでいるそうです。
林檎忌は6月24日でした。
そこで、ハッと気づいたんですけど、
高尾文子さんの上の一首を書き写したきのうは5月28日。
白桜忌は5月29日(本日)。
そして、5月29日(本日)は美空ひばりさんの誕生日でもあるんです。
短歌をやっていると偶然によく出会うとつねづね感じていて
そのことはこのブログでも触れましたし
「俳句界」に連載中のエッセイにも
「偶然ノート」というタイトルで執筆しました。
きのうも、そんな短歌の偶然に出会いました。
ささやかな偶然ですけれど
よく起こるし、こうして重なることもあるので
不思議なものを感じます。