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「水城」第273号

  • momosaran
  • 2019年7月13日
  • 読了時間: 2分

「水城」は「コスモス」(コスモス短歌会)の福岡支部報です。

このたび第273号が発行されました。

(2019年7月10日付 年3回発行)

最新号も歌集紹介や前号作品評など充実していますが

特に注目したのは

今号から始まった連載企画。

「宮柊二歌集を読む」です。

あとがき(有川知津子さん)によると、

一首につき支部会員3名が担当なさいます。

「リレー式で、一番手が書いたファイルを二番手に回します。

三番手が書くときには、二つの文章が手元にあることになります。

小題一つに対して一首を取り上げることとし、

どの歌を対象とするかは、第一の書き手にゆだねることにしました。」

とあります。

すべての小題にあたってゆくそうなので

今後長期にわたる、意欲的な企画ですね。

連載第1回の今号には

「宮柊二歌集『群鶏』を読む 1」として

次の三首が取り上げられています。

 目にまもりただに坐(ゐ)るなり仕事場にたまる胡粉の白き塵の層(かさ)

 「額縁屋の歌」より

 夏早く至れる山や草叢(くさむら)にはげしく紅き躑躅の静まり

 「躑躅」より

 目瞑(めつむ)りてひたぶるにありきほひつつ憑みし汝(なれ)は

 すでに人の妻

 「路」より

では、会員のかたがたの作品より、印象に残ったうたをご紹介いたします。

アルバムを繰りつつたどる母の過去よろこびは点くるしみは線

 入江朝子

 自転車の男子生徒の白シャツの折り目がピンとたってる四月

 栗山由利

 「百一までは元気だったの百二から疲れが残るね」と叔母がのたまふ

 永田惠美

 蹴鞠する後鳥羽上皇思ひをり平成の子らのリフティング遊び

 中村仁彦

 ケシアザミ手に持つわれに店員さん「春ですねえ」と紙袋呉る

 濱田敬子


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