top of page

望遠鏡-石井さんの歌会始ご入選歌

  • momosaran
  • 2020年1月27日
  • 読了時間: 2分

今月16日に皇居・松の間でおこなわれた、令和初の歌会始に

いいづか短歌サロンの石井信男さん(直方市在住)が入選なさったことは

昨日のブログにも書きました。

今日は、そのご入選歌を改めてご紹介して

私の鑑賞も述べたいと存じます。

今回の歌会始のお題は「望」でした。

 息を止め望遠鏡で本物の土星の環を見た夏の校庭

 石井信男さん

このおうたが発表されてすぐに、

「息を止め」と「本物の」がいいなと思いました。

気持ちを述べずとも、「息を止め」でその時の気持ちが伝わります。

待ちに待った一瞬だったのではないでしょうか。

そして、「本物の」と入れることで

それまでに教科書や図鑑で

写真、イラスト、文章などによって土星の環を知ったことがわかります。

そのことで土星や宇宙に憧れを抱いていたのかもしれません。

その気持ちが「息を止め」につながるのでしょう。

さらに言えば、結句の「夏の校庭」で

その時の大まかな状況が推察できます。

家族などの少人数で望遠鏡を使っているのではなく

歌のなかの<われ>は学生(子ども)で

先生や同級生たちといっしょにいるのだろう、と。

気持ちを表す言葉は用いずに、

その一瞬の気持ちをありありとみずみずしく伝えてくれる。

とても良いおうただと思います☆彡

最新記事

すべて表示
「韓国の文化」

飯塚市内の小学校で4年生に韓国の文化について話をしてほしい―。 市役所を通じてそう依頼があったのは11月の初めでした。 ちょうど、コロナ禍のため誌上開催を続けているいいづか短歌サロンを 8か月ぶりに会場でおこなう準備をしていた時です。...

 
 
 
イベントなき秋-新しい場

クラスター・オーバーシュート新しく語彙に加わるイベントなき春 キム・英子・ヨンジャ このうたは、今年の「かりん」6月号に載ったうたです。 詠んだのは3月から4月初めの間ということになります。 新型コロナウイルス感染拡大防止のため...

 
 
 
活躍、めざましい

短歌を詠む若い世代が増えていることは このブログでもご紹介しましたし、 朝日新聞に連載した短歌エッセイ「筑豊さんぽ道」にも書きました。 マスメディアでもたびたび取り上げられて NHK総合テレビや教育テレビ、 新聞でも全国紙や地方紙が伝えています。...

 
 
 

Comments


最新記事
アーカイブ

© 2016 by kotonohasha

当サイトの文章・画像などの無断転載を禁止いたします。

 

bottom of page