山内活良歌集『赤方偏移』
「かりん」の山内活良(やまうち・かつよし)さんの
第一歌集『赤方偏移』(せきほうへんい)が出版されました。
(本阿弥書店 2月16日発行 2,700円+税)
あとがきによると赤方偏移とは天文用語で、
遠ざかる星のスペクトルは赤い方へずれるという
光のドップラー効果のことだそうです。
(めちゃめちゃ文系の私。
スペクトルとドップラー効果の意味はこれから調べます・・・)
同じ「かりん」の佐波洋子さんが解説を書いていらして
その一部が帯にあります。
以下がその文章です。
「山内さんが天文に深い関心のあること、
大事なお嬢さんを亡くされていることなどが
歌のテーマになっていることを知った。
宇宙への関心は少年の頃からだったようだが、
それは出身地の北海道の大きな自然と無関係ではないだろう。
広大な大地と無限の宇宙は、科学者とはまた別の、
夢や詩情を育んだのではないか。
ーー佐波洋子」
届いたばかりのこの歌集。
10頁ほど拝読して、ぐっとひきこまれました。
最後まで読みたいところですが
仕事が少し落ち着いたら
ゆっくり時間をとって味わいながら読み進めることにします。
今日は取り急ぎ、帯に並んでいる五首のうち三首をご紹介いたしますね。
僕たちのいのちは銀河のこのあたりロールケーキの外線を食う
子の部屋に色褪せてゆくルナシーのポスターさえも形見のひとつ
毎朝の仕事は雨戸を開けることいくつ開けてもまた空がある