山内活良歌集『赤方偏移』
- momosaran
- 2020年2月19日
- 読了時間: 2分
「かりん」の山内活良(やまうち・かつよし)さんの
第一歌集『赤方偏移』(せきほうへんい)が出版されました。
(本阿弥書店 2月16日発行 2,700円+税)
あとがきによると赤方偏移とは天文用語で、
遠ざかる星のスペクトルは赤い方へずれるという
光のドップラー効果のことだそうです。
(めちゃめちゃ文系の私。
スペクトルとドップラー効果の意味はこれから調べます・・・)
同じ「かりん」の佐波洋子さんが解説を書いていらして
その一部が帯にあります。
以下がその文章です。
「山内さんが天文に深い関心のあること、
大事なお嬢さんを亡くされていることなどが
歌のテーマになっていることを知った。
宇宙への関心は少年の頃からだったようだが、
それは出身地の北海道の大きな自然と無関係ではないだろう。
広大な大地と無限の宇宙は、科学者とはまた別の、
夢や詩情を育んだのではないか。
ーー佐波洋子」
届いたばかりのこの歌集。
10頁ほど拝読して、ぐっとひきこまれました。
最後まで読みたいところですが
仕事が少し落ち着いたら
ゆっくり時間をとって味わいながら読み進めることにします。
今日は取り急ぎ、帯に並んでいる五首のうち三首をご紹介いたしますね。
僕たちのいのちは銀河のこのあたりロールケーキの外線を食う
子の部屋に色褪せてゆくルナシーのポスターさえも形見のひとつ
毎朝の仕事は雨戸を開けることいくつ開けてもまた空がある
最新記事
すべて表示クラスター・オーバーシュート新しく語彙に加わるイベントなき春 キム・英子・ヨンジャ このうたは、今年の「かりん」6月号に載ったうたです。 詠んだのは3月から4月初めの間ということになります。 新型コロナウイルス感染拡大防止のため...
短歌を詠む若い世代が増えていることは このブログでもご紹介しましたし、 朝日新聞に連載した短歌エッセイ「筑豊さんぽ道」にも書きました。 マスメディアでもたびたび取り上げられて NHK総合テレビや教育テレビ、 新聞でも全国紙や地方紙が伝えています。...
角川「短歌」11月号は角川短歌賞の発表号であったこともあり 早々に売り切れた書店も多かったかもしれません。 こちらに私も新作7首を寄稿しました。 タイトルは「降る髪」です。 母のことを詠んだ連作です。 そのうち、最初の数首をご紹介いたします。...
Comentários