まだ早すぎるうた
- momosaran
- 2020年3月29日
- 読了時間: 2分
本日の「気分が明るくなったうた」は
名前に関するうたです。
はつなつの青葉若葉を振り仰ぎ名前で呼ぶにはまだはやすぎる
佐藤りえ
ひとへの呼びかけかたには関係性があらわれます。
十数年前、まだ「かりん」に入会する前でしたが
ある短歌の大会で
初対面のかたから「ヨンジャ!」と呼ばれて
びっくりしたことがあります。
子どもの頃から、私を呼び捨てにする人はごく限られていて
(祖母や両親、兄などが「英子(えいこ)」と呼び、
短大の学生寮時代の親しい友人が愛称で呼ぶくらいです)
しかも、ヨンジャという名前を呼び捨てにされたのはそれが初めて。
(今もって、他のかたにはそう呼ばれたことはありません)
それが、見知らぬかただったので
驚きました。
冒頭の一首は、相手をどう呼ぶか、迷っていますね。
初対面の時は、
「○○さん」「○○君」と呼んでいたものが
何度か会って打ち解けてくるうちに、
呼び方とのギャップを感じてくるのでしょうね。
そろそろ下の名前で呼びたい。
でも、なれなれしいと思われるかな?
怪訝な顔をされたらどうしよう。
私たちって今どのくらい心が通い合っているのかな。
こうして並んで歩いているけれど、
これってまだつきあっていることにならないよね。
そんなふうに相手との距離を測っている下の句が初々しい。
青葉若葉のかがやきをまぶしくみつめる上の句とひびきあって、
恋が恋になる前のさわやかな一首です。
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